専門職の葛藤

今日、職場の先輩スタッフから聞いた話です。


先輩は専門職として長年介護の現場で頑張って来た方です。 その先輩のご両親が認知症になり、施設サービスを利用されているのですが、施設の介護方針に納得いかない想いがあるとの事。

『私も介護職だから忙しいのも分かる。でも、これくらいの 家族の要望を聞き入れられる事も知ってる。だから、父の介護の要望を出すけど、私はいつも“うるさい家族”と言われてしまう。
ケアマネージャーからも嫌われている。』と。


私も立場は違うにしても、この状況がよく分かります。

専門職だからこそ知識がある。

その知識を自分の家族の介護にも活かしたい。
でも、サービスを利用する側だから、サービス事業者の方針に背く気もない。
だから、せめてこれだけというものを絞ってお願いする。
でも、『日頃看てないくせに。』
『口を出すだけ。』
『介護の仕事してるってだけで、現実を知らないくせに、文句ばかり言う。』

と言われます。


本当は、専門職としてでなく、家族としてお願いしているのに。
自分が常時介護したくても出来ない状況だからこそお願いしているのに。


でも、専門職のプライドがあり、知っている人間に文句を言われるのはイヤだと言う事も知っています。


だから、この先輩も私も口を出さないように極力我慢します。

でも、それって介護を受けている家族の為になっているのかなと思ってしまいます。


たまたま、私達は介護の専門職なだけで、家族が介護のお世話になることには、他の家族の想いとは変わりはないのに。 と、二人で悩んだのでした。



2010年08月09日 Posted by☆りん☆ at 23:46 │Comments(0)

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